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ザイオン渓谷(Zion Canyon)は、水が作り上げた巨大な芸術作品である。
このあたりはかつて浅瀬の海だったこともあるというが、コロラド高原を生み出した隆起により 1,300万年前から、長い長い時間をかけて約3000メートル持ち上げられたのだそう。 ザイオンには、ほぼ中生代にあたる1億5000万年間の堆積を示す9つの地層が含まれるという。 そんな地層を含む赤く日に焼けたナバホ・サンドストーン(砂岩)をバージン川(Virgin River)が侵食し、 さらに長い時間をかけて岩肌を大きく削り取った。 だから、ザイオン渓谷の岩肌は、水の流れのような形をしている。 大昔は、ごうごうと水音を立てながらあたりの岩を崩すほどの勢いで流れていたのであろうバージン川は 今では辺りの風景を静かに写しこむ、穏やかといっていい優しい流れの川である。 グランドキャニオンは、渓谷の底に下りて行かない限り、地層の上から全体を見回す形になるけれど ザイオンは、むき出しになった地層を見上げながら、バージン川を横目に、谷底部分を歩くことになる。 そして、私が一番好きなザイオンの特徴はといえば... 湧き水が、そっと岩肌を伝いながら落ちてきている光景が、あちらこちらで見られるということ。 つまり、雨が降り、雪が降り、そんな水が地層の中を通り抜けて やがて、こうして小さな雫となってポタポタと落ちているわけなんだけど... 今こうして、訪問者が目の前で見ることが、そして触れることができる湧き水、 いったいどのくらい昔に、雨としてザイオンの地層の一番上に落ちてきたものだと思う? 1年前? 10年前? それとも...それ以上? 実は、これは私も驚いたのだけど... 今、谷底近くでこうして滲み出している水は、なんと800年から1200年前に降った雨なのだとか。 そんな大昔に降った雨が、長い長い時間をかけて、地層の中をゆっくりと通過してきて、 今こうして目の前の岩壁から滴っているのかと思うと、そのあまりの時間の重みに気が遠くなりそう。 まるで、渓谷そのものが命ある生物であるかのごとく、ひっそりと呼吸しているみたい。 公園内では、たくさんのミュールジカを見かけた。^^ シカたちは、かなりそばに人間がいても、あまり気にしてないみたい。 カッコいい角を持ったこのコはオス。 模様?なのかな? キリっとした眉毛(?)がなかなかいいね~。^^ 公園ゲートの近くではこんな親子連れの姿も... 何食べてるんだろ?小枝? それにしても痩せてるね。 これからザイオンはどんどん寒くなる一方。 そろそろ夜は雪が降り出してもおかしくないという。(夜の気温はすでに氷点に近い) シカのかあちゃん、頑張って冬を越すんだよ。 おチビちゃんたちにも、ちゃんと、寒い冬を生き延びるコツを伝授してやってね。 ところで...ザイオン国立公園には、カリフォルニアコンドルが再導入されているらしい。 両の翼を広げたときの横幅(=Wingspan)がなんと3メートルにもなる巨鳥である。 なぜいきなりカリフォルニアコンドルかというと... こーんなデッカイ鳥の糞を見つけちゃったから!^^; こりゃやっぱりカリフォルニアコンドルか~~~?! あまりにデッカさに感動を覚えたので、記念撮影を... ...って、いや、別にそういうポーズを取れといった覚えはないんだけどねえ... ま、とりあえず、ボトっと落とされたブツが、どれくらいデッカイかは伝わったかしら? ^^; ↑写真を通して少しでも渓谷の息吹を感じてくれたら...ポチっと応援ありがとう♥ ★撮影場所★ Zion National Park、Utah ユタ州にある、593平方キロメートルの国立公園。 ラスベガスからは車で約2時間半から3時間。 赤い岩山、緑の木々、青い空、そこに澄んだ水が流れるバージン川が合わさった光景は、ただ美しい。 ⇒Map Top▲ |
by mari_ca
| 2009-10-08 15:11
| Nature
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