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数千キロを旅する蝶 オオカバマダラの越冬地
Monarch(モナーク)と呼ばれる蝶がいる。
学名:Danaus plexippus
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マダラ蝶の仲間で、日本語では「オオカバマダラ」
オレンジ色をベースに黒と白のアクセントが美しい大きな蝶。

このモナーク、渡り鳥ならぬ渡り蝶なのである。
しかも、場所によってはなんと3,000㎞から4,000㎞を飛ぶという。
カリフォルニアの沿岸にはそんなモナークたちが集団で越冬をする姿が見られるスポットがいくつかあり、今回一泊することにしたPismo Beachも、有名な越冬地の一つである。
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アメリカを代表する野生の生き物の一つでもあるモナークは、ロッキー山脈を境に2つのグループに分けられる。
山脈の西側のグループは、夏はカナダの近くに生息、冬になると主にカリフォルニア沿岸にやってきて、11月から2月の末までそこで集団越冬生活に入る。

山脈の東側のグループは西側グループよりも個体数がかなり多く、夏の間はカナダとの国境近くに多く生息し、冬になるとなんと数千万匹(億の単位だという人もいる)がメキシコの中央部にまで飛んでいく。
これは距離にして3,500㎞を軽く超えるらしい。
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(元のマップはここから拝借)

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南下するモナークたちは一世代で長旅をし、しかも越冬までするため、なんと1個体が8ヶ月も生きるのだとか。
しかし北上するモナークは三~四世代に渡って世代交代しながら、数千キロを飛ぶ。
つまり途中で卵を産み、親蝶は死に、今度は子供たちが北を目指す...というのを数回繰り返すのである。

地図を見ながらたどり着いたそこは、想像していたよりもかなり小さい。
すぐ隣には普通の家々があったりして、住宅地の中の公園のような場所。
それでも一応「保護区」となっている。(アメリカには野生動物の保護区が本当に多い)
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最初どこにいるのかわからなかったのでキョロキョロしながら歩き回っていたら、ボランティアの女性がニコニコと話しかけてきた。
「モナークたちに会えた?」
「ううん、全然。どこにいるの??」
「枯葉みたいに見えるからなかなか目に入らないのよ~。こっちにいるからいらっしゃい」

案内されるままにユーカリの木の下に行く。
あ、いた!

虫が苦手という人はいると思うんだけど、たくさんの蝶もダメっていう人もやっぱりいる?
蝶なんて平気だよ~という人、
続きは↓をクリックしてね。 ^^






ユーカリの枝に鈴なりになったモナークたちが...
高さは地上から7~8mだろうか。
低いところばかり探してたんで、見つからないわけだわ!

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全体の色が地味目なのは、羽を閉じている個体がほとんどだから。
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それにしても、この小さな体のどこに、数千キロを旅する力があるのだろうか。
(モナークは常にパタパタと羽を動かすのではなく、風に乗ってグライダーのように飛ぶこともできるらしい)

世代交代をする北上組は、どうして生まれたばかりの蝶が、訪れたこともない「数世代前の個体にとっての故郷」を目指すことができるのだろうか。

南下組は、同じ個体が戻ってくるわけではないのに、どうして同じ場所(同じ木!)に越冬のために戻ってくるのだろうか。

考えれば考えるほど謎である。


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モナークたちは、現在のところ絶滅の危機に瀕しているわけではない。
けれど総数はやはり減っているのだとボランティアの男性が話してくれた。
越冬するに適した森林が人間によって伐採されていること、そして卵を産みつけ、幼虫が餌とするトウワタという植物が減っていること、などが原因と見られているらしい。

野生の生物の写真を撮る機会に恵まれると、その生物について調べてみるのが常になっているが、そのたびに思うのは「人間」が彼らにとって最大の天敵なのかもしれないということだ。
モナークに関しても、保護区がなければあっという間に絶滅の危機に瀕するようになる、と断言する専門家たちもいる。



越冬中に鳥に食べられたりはしないものかと思っていたら、モナークは非常に毒性の強い「不味い蝶」で、一度でも食べようとした鳥はその苦味に苦しんで吐き出した記憶を持っているので、二度とモナークを獲ろうとしないのだとういう。
この毒はモナークが生まれながらに持っているわけではなく、幼虫が食べるトウワタの葉に含まれるカルデノライド(本来は昆虫から自らを守るためにトウワタが持っている物質だが、モナークは平気)がサナギ、そして成虫になっても体内に蓄積されていて、それがモナークそのものを「不味い蝶」にしているのだとか。
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(芋虫系OKだという人はここをクリックするとボカシなしで見られます)

また、モナークが毒を持って敵から身を守るという特徴を真似て身を守る蝶もいる。
カバイロイチモンジ(Limenitis archippus)という蝶がそれで、見た目はそっくり、でも実は毒は持っていない。(ベイツ擬態という)
比較写真はこちら

モナークは、気温が55°F/12.7℃より下になると飛べなくなる。
集団から抜け落ちてしまったのか、地面の上で羽を広げ、なんとか飛ぼうとしているような個体もいくつかあった。
羽ばたきたいのに、寒くて羽が思うように動かない...といった様子である。
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ボランティアの男性はそんなモナークをそっと両手の中に包むと、親指と親指の隙間から、ふーっと暖かい息を送り込む。
15秒ほどそうして、今度はゆっくりと手を開くと、暖められた蝶は羽をパタパタと動かしている。
そしてそのままフワフワと飛んでいった。
「Good luck!」
男性は蝶に向かってそういった。
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この日は寒かったのでモナークたちは集団でじっとしていた。
越冬といっても冬眠とは違い、気温の高い日にはこの小さな森の中をモナークたちが飛び回っていたりもするらしい。
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この日は体験できなかったけれど、一万匹の蝶が周囲をパタパタと飛び回る...というのはどんな光景なのだろう...
いや、それをいったら、数千万匹の蝶が旅する様子というのは、どんな光景なのだろう...

飛び回るモナークたちの写真はこちら

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関連サイト:
オオカバマダラの渡り
オオカバマダラの一生
小さなチョウの大旅行 超軽量飛行機がオオカバマダラの移動を追いかけた!
生き物たちの大いなる旅路

日本にも長距離の渡りをする蝶はいます。
「アサギマダラ(Parantica sita)」がそれで、モナークと同じくマダラ蝶の仲間です。
アサギマダラを調べる会
アサギマダラ
海を渡る蝶 アサギマダラ

Thanks to Jeff & Tracey's Butterflies for all animated butterfly gifs used.


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Top▲ | by mari_ca | 2007-12-12 00:15 | 動物

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