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Pow Wow(パウワウ)と聞いて、ああ、アレね...とすぐにわかる人はどのくらいいるだろうか。
一言でいってしまえば、アメリカ先住民(アメリカインディアン、ネイティブアメリカン)のお祭りである。 ⇒アメリカ先住民族の呼称についてはこちらを参照してね。 ウィキペディアには パウワウという言葉はナラガンセット族の言葉でシャーマンを意味するが、 現在は酋長・指導者の様な力のある人々の会議集会を除く、インディアン部族全ての交歓の集会を指す。 とある。 一度本物を見てみたいと思っていたので、どこか近場で行われないかとネットでチェックし続けて数ヶ月。 自宅から車で10分ほどの大学構内でパウワウが開催される予定だと知った。 これはやっぱり行かなくちゃだよね~...というわけで、初パウワウ見学である。^^ 彼らには宗教儀式のための踊りもあるらしいが、それらは非公開らしい。 こうして一般公開されているパウワウで披露される踊りは、彼ら自身の楽しみのため、 そして違う部族の者たちが踊りを通じて交歓するためのものであるとか。 彼ら独特の、きらびやかな民族衣装を見ているだけでも楽しい。^^ 若い女の子が身につけている衣装には、細長いベル型の鈴がたくさん! ドラムのリズムに乗って踊ると、この鈴がシャンシャンと鳴り響くというわけ。 男性の衣装は、羽飾りをふんだんに使い、女性用と比べてヘッドピースなどもかなり大きくできている。 男性用、女性用、どちらの衣装にも共通して使われているのは 色とりどりのビーズ、トルコ石、シルバー、獣の毛皮や、フリンジなど。 また、男性の衣装では、靴の周りに大きな鈴がいつくもつけられているので これもまた女性のスカートの鈴と同様、ステップを踏むのに合わせてシャンシャンと鳴り響く。 踊りそのものは...いろいろと種類もあるようだけど、おそらく基本は同じという印象。 4~5人がドラムを囲んでドンドンドンとリズミカルに叩き、オウオウと声を上げるように歌う。 そして、踊る側はそのリズムに合わせてステップを踏みながら、大きな円を描くように前進するのである。 って、言葉で説明するより、見てもらったほうが早いかな...と思うので、こちらをどうぞ。^^ ⇒http://www.youtube.com/watch?v=0o-XwCjw7XI 昔ながらの民族衣装をつけて踊っている人たちの中には、いかにもネイティブアメリカンといった風貌(黒髪+浅黒い肌+白人や黒人とはあきらかに違う顔立ち)のダンサーもいれば、肌の色や目の色も薄く、一見ネイティブアメリカンの血が流れているとはわからない人もいる。 ちなみにこうして一般公開されているパウワウでは、先住民族でなくても飛び入りOKらしい。^^ え? 私たちはそんな度胸なかったけどね~。(笑) でも、心臓に響いてくるようなドラムの音をずっと聞いていると、興奮してくるものは確かにあったと思う。 民族の中に古くから生きている音楽や踊りには、リズムがメインとなっているケースが少なくないと思う。 たとえばポリネシアのダンスや、アフリカの民族音楽や、オーストラリア先住民、アボリジニのダンス。 そのどれもに、共通する何かを感じませんか? 参考動画: ⇒ポリネシアの民族ダンス ⇒アフリカの民族音楽 ⇒アボリジニの民族ダンス そして...日本の和太鼓。 夏祭りに行くと、ドンドコドンと勢いよく響いている太鼓の音。 あれを耳にすると、心弾むというか、なんだか興奮するという日本人は少なくないのでは? そしてここにも、世界の別の場所でリズムと共に生まれた民族音楽と共通する何かがあるよね。 ⇒和太鼓演奏 どれもが、ずっと聞いているとなんだか「血わき肉おどる」ような気がするというか...(笑) 上に挙げた民族音楽は、今ではエンターテインメントとして披露されることが多いのかもしれないけれど その根底にあるものは、それらが宗教的、儀式的であった頃と基本的には同じなのではないかと思う。 命とか生きていることを祝う音楽や踊りというのは、遠く離れた場所で生まれても似通ってくるのかなあ。 ヒトが生きている証明でもある心臓の鼓動というのは、リズムだしね。 ネイティブアメリカンたちは、16世紀前半にアメリカ大陸に白人が入り込んでからというもの 彼らの生活を生活を豊かにするものも得てきたが、実際には土地も命も白人らに奪われてきた。 ネイティブアメリカンらがアメリカ合衆国民として認められたのは、ほんの1924年のことである。 最近でこそ、居留地として彼らに返還された土地もあれば、カジノ運営により収入が増えた部族もあるが、彼らは長い長い間、社会の中での差別や貧困と闘ってきたという歴史があるのも事実である。 差別され、迫害されたとき、自尊心を取り戻すために人間はいったい何をすべきか。 それは、自らの血と存在を誇ること、である。 ネイティブアメリカンたちがこうして現代もパウワウを行い、彼らの音楽とダンスを続けていくこと。 それは己の中に流れているネイティブアメリカンの血を誇っているから...なのである。 ダンスの背後に見えるのは、三角形をした、昔ながらのインディアンテント(ティピー)ではなく 食べ物やアクセサリーを売る出店のテントかもしれない。 開催されている場所は、大自然に囲まれた広大な土地ではなく、大学の構内かもしれない。 けれど、彼らにとってこのパウワウは、単なる現代の見世物的お祭りだけではないはずだ。 この日、小さくて可愛いパウワウダンサーたちも何人か見かけたのだけど こうしていつまでも、大切な誇りと伝統を伝え、守っていって欲しいね。^^ ※アメリカ国内では、毎週末のようにどこかでパウワウが開催されているともいいます。 ⇒こちらでリストが見られるので、近くで開催されるときは覗いてみるのも興味深い体験になるかも。^^ ↑伝統を伝える若きネイティブアメリカンたちにポチっと応援ありがとう♥ Top▲ |
by mari_ca
| 2010-05-24 00:14
| 異国文化
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