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ご存知の人も多いと思うが、アメリカではここ数年、アジア製のホラー映画がなんともブームになっている。
友人Jも、数年前に台湾映画(だったと思う)『The Eye』を観て以来、エイジアン・ホラーに嵌っている一人である。 で、今回は香港映画の『餃子』。 2004年製作ってことで、ちょっと古いのだけれど、一応レンタルDVDショップでは新作DVDということで出ていたので、内容をまったく知らずに借りてみた。 要は、若返りの薬として、堕胎された胎児を餃子の具として食する...というものなのだけれど、結構グロかった。 特製水餃子を租借する時に、軟骨でも噛み砕くような『コリ...ポリ...』っていう音がするのが不気味。 アメリカのホラー映画、特に最近のものは、電ノコだのなんだので人体ぶち切り、または暗闇の中からわけのわからない化け物が襲ってきたりで、とにかく血を流したもん勝ち...みたいなところがあって、どれも同じに見えてしまうのだけれど、アジアのホラーにはそういうスプラッター(って死語?)シーンは少ないよね。 人肉を喰らうというアイデアは、映画のプロットとしては決して珍しくはないのかもしれないけれど、同じカニバリズム(人肉食い)でも、『羊達の沈黙』とは違い、あくまでも女性が若返りのために栄養満点とされる胎児を喰らう...ってのが、実はそれほど非現実的でもないのでは?ひょっとしたらやってる人がいるのでは?と思えて怖い。 だって最近は、美容のための『プラセンタ注射』というのもあるではないか。 あれだってかなりグロテスクだと思うのだけれど、あえて英語で『プラセンタ』と名付けていることにより、グロさを抑えているのかもしれない。 みんな、『プラセンタ』ってどういう意味かわかって注射してるの? だって、『プラセンタ』って、『胎盤』...これって人間の胎盤なんでしょ? いったい誰の胎盤? 見も知らぬ人の子宮の中に、赤ちゃんと一緒に入っていた胎盤、それを美しくなりたいがために注射する...っていうのが、なんともグロテスクで怖いと思うのだ。 医療用に胎盤が使われるのとはいいと思うのだが、なんというか、美容用となると、女性の『少しでも若く見せたい』と願う怨念にも似た必死の願いがこもっているのが怖いのかもしれない。 ちなみにこの映画の中には、ベトナムなどでは普通に食べられていると聞く『羽化直前のアヒルのヒナを卵ごとゆでたもの(バロットとかホビロンとかいうらしい)』を好んで食べる主人公の亭主の姿がよく映し出され、それもまた『胎児を喰らう』というコンセプトとちょっとダブって見えてきて、そこもまた興味深い。 『餃子』は、日本の作品と韓国の作品と一緒になったオムニバス作品の一つとしてと、それとは別にもっと長い作品として単独でも公開されたもよう。 で、この長いバージョンの方がやっぱり面白い。 オムニバスの中の一つとされたほうは、あちこちぶち切られてて、エンディングも違うし、長くてさらに猟奇的なバージョンと比べるとちょっと物足りない感じ。 ちなみにこのオムニバスの日本でのタイトルは『美しい夜、残酷な朝』だそう。(でもこの日本語タイトルはちょっとナルシストな感じ...) ちなみにこのDVDを借りる前、Jと私は香港式点心を昼食に食べていたのだが、それも手伝って結構グロに見えましたっけ... 次に点心を食べに行く時、うつろな目で水餃子を食べながら『どう、若返った?』と、『餃子ごっこ』してしまうのは間違いない。 Top▲ |
by mari_CA
| 2006-10-15 21:32
| ART
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