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映画のスクリーニングというものに初めて参加した。
試写会とかプレミアショーとは違って、最終編集の前の時点で、一般人に作品を観てもらい、率直な意見や反応を見ることが目的らしい。 というわけで普通の映画館で行われるのだが、スクリーニングは無料である。 で、出来立てホヤホヤのその映画とは、タイトルは「My mom's new boy friend」。 最初のタイトルは「Homeland Security」だったらしく、こっちのタイトルで検索すると色々と情報が出てくる。最後の最後でタイトル変更したのか、まだ検討中なのか。 主演はメグ・ライアンとアントニオ・バンデラス。 FBI勤務の息子を持つ、つい3年前まで大デブだったシングルマザー(メグ・ライアン)がダイエットしたとたんに男狂いになり、偶然出会ったラテン系のいい男(アントニオ・バンデラス)に惚れてしまったが、実は彼は美術品大泥棒で...というコメディ。 サンディエゴに住んでいた時は、あまりこのスクリーニングとやらにお目にかかったことがなかったのだが(私が知らなかっただけかもしれないが)、オレンジカウンティではハリウッドにも遠くないせいかほぼ毎週のようにこのスクリーニングが行われている。 ショッピングモールの映画館のそばをウロウロしていると、何枚もの紙を手にした人がつつつ...とそばによってきて「映画のスクリーニングに参加しませんか~?」と話しかけてくる。内容を聞いて、興味があればチラシを受け取り、参加することにすれば当日までに予約の電話を入れるようになっている。 しかし普通の映画鑑賞と違い、このスクリーニングとやらは結構面倒くさい。 会場に入る前にアンケート用紙を配られ、そこに書かれている年齢や名前、年間に何本くらい映画を観るか等の質問への答えを選択し記入するように言われる。同時に関係者の一人が紙切れを片手に、ここでもまた列に並んでいる人の年齢を聞いてまわっている。観客の年齢層を予想するためなのであろうか。 全員にソフトドリンクとポップコーンの無料券が配られ、1時間くらい並んで待たされた後、ようやく会場内に入ることができた。 スーツに身を包んだいかにも業界風の男性がマイクを持って前に立つ。 「みなさーん、お待たせしましたー。本日はスクリーニングに参加していただき、ありがとうございまーす!みなさんはこの映画を実際に観る最初のオーディエンスになりまーす。エキサイティングですね~!(ヒューヒュー♪、とノリのいいアメリカ人観客たち)なお作品を観た後は簡単なアンケートに答えてもらいますから、席を立たずにそのままお待ちくださーい。それからケータイやデジカメにての作品の撮影は固~~~~~く禁じていますのでご了承くださーい」 まあ、作品そのものは私の好みでもなんでもなかった。 ...っていうより、ティム・バートンやタランティーノ&ロドリゲス作品やバリバリのB級映画が好みで、先日も3時間半かけて「Grind House」を観てしまった私と友人Jがなぜこんな典型的なロマンス・コメディみたいな映画を観ているのか、それさえ不思議といえば不思議なのだ。これが「無料」の力なのか? それにしてもメグ・ライアンの顔は昔と全然違うね。 唇をふっくらさせるためのコラーゲン注入、そして頬がこけると老けて見えるっていうんで頬骨の上にもインプラントしたってウワサは本当らしい。 別に彼女のファンでもなかったけれど、昔の方が自然体で可愛かった、ってくらいは私にもわかる。 映画そのものは、コメディとして笑える部分もあったけれど、まあなんていうか、やっぱり好きなタイプの映画ではなかったので、途中で飽きてきた... このスクリーニングの最中には、観客の反応も観察されているとかで、それを知ってか知らずか、アメリカ人のリアクションは普通の映画以上にオーバーだったような気がしないでもなかった。それともあれはサービスの無料ソフトドリンクとポップコーンへの、彼らなりのお礼だったりして。 終了後、アンケート用紙が回ってきた。 作品全体をどう思ったか、話の展開の早さはどうだったか、好きなシーンは、嫌いなシーンは、この作品を知り合いに薦めるか、普通料金を払ってこの映画を観る価値はあったか、〇〇の演技はどうだったか、映画作品として長さはどうだったか...と、一枚の紙の表と裏にびっしりと質問事項が書かれている。選択肢で答える部分もあったが、文章で書かなければならない質問も多く、すべてに答え終わるまで意外に時間がかかる。 ここでの観客の反応やアンケートの答えを見ながら最終的な編集作業に入るとのことだったが、希にスクリーニングの結果一般公開されなくなってしまう作品もあるらしい。 6時に開場だったが、すべて終わったときにはもう9時をまわっていた。疲れたよ。 会場の外でアメリカ人の若い女性の4人組が大声で話している。 「ちょっと、見た~?メグ・ライアンの顔!すっごーいブスでびっくり!魚みたいな唇に、何よ、あの頬。整形バレまくり。それにあの髪!ボッサボサで何アレ?笑っちゃうわよね~」 ...いや~女性ってのはそういうところをかっちりチェックする生き物なのだなあ。 だって私も映画の最中「なんであんなに髪がボサボサなんだろ?」って思ってたから。 そもそも私はそんなに大の映画好き、というわけでもなく、好きな監督作品の時には映画館に足を運ぶものの、それ以外はDVDになったら観ればいいや...程度である。 Jはもともと映画大好きなので、こういったスクリーニングも「タダでハリウッド映画が観られるなんてラッキー!」と気軽に参加し続けていたらしい。 私のような者には、よほどタイプの映画ならともかく、そうでなければ無料とはいえ映画のために3時間も拘束されるのはちとイタいが、暇さえあれば映画館に足を運ぶような人は参加してみるのも楽しいだろう。 (オレンジカウンティ近郊在住で興味のある人、The block of OrangeのAMCシアターのあたりをウロウロしていれば、確実にスクリーニングの機会が得られるはずです) Top▲ |
by mari_ca
| 2007-04-20 14:01
| ART
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