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先日、シャンパンゴールドに染まった早朝の海を撮ったあと、実は(というほどのものでもないけれど)あの後、そこから車で15分ほど走ったところにある、野鳥の保護区域にまでも足を延ばしてみていた。
ここ、Bolsa Chica Ecological Reserveは以前にも一度来たことがある。 Wetland、いわゆる湿地帯。Salt Marshと呼ばれ、淡水ではなく海水である。 どこもかしこも自由に歩きまわれるというのではなく、人間用に作られた道だけを歩く。 通りを挟んですぐ海岸...という、もしホテルや日本でいうマンションを建てればおそらくかなりの儲けになるだろうと思われる場所、しかも300エーカー(1.2平方キロメートル)という広大な土地を、野鳥のためだけにこうして守り続けるという姿勢には感心するというものだ。 前回来たときもカメラを抱えた人が多くいたのだが... 今回はさらにたくさんの人がずらり! みなさんお揃いで、いったい何を撮影しているの...?と思うと... なんと目の前でペリカンたちが朝ごはん捕獲の真っ最中! 首の白いのが成鳥で、薄茶のはまだ完全にオトナになっていない個体だそう。 そういえば子供はやっぱり精悍さに欠ける、幼い顔してるね。^^ みなさんバズーカ砲みたいなすんごいレンズを持っていて... 私の300mmなんてオモチャにしか見えないのだけれど... でも一応ワタクシも参戦!^^; 激しいダイビングを繰り返すペリカンの様子は... ↓をクリックしてね。
ペリカンにも数種類あるのだが、ここにいたのはすべてBrown Pelican(カッショクペリカン)。 海のそばでペリカンを見ることは特に珍しくもないけれど、目の前でバシャンバシャンと魚を捕る様子というのは、やっぱりなかなか見られない光景かも... で、ペリカンが餌の魚を捕る様子が、これ。 ダイブしたときの水しぶきの大きいことよ! 大型の鳥が狩りをする様子は本当に迫力である。 ところで、現在ではとくに数が減っているとはされていないカッショクペリカンであるが、ほんの数十年前までは、その羽を獲るためと、人間が釣るための魚を大量に捕食してしまうからというので(なんじゃそりゃ?自己中だわね、人間っていうのは...)かなりの数がハンターに撃たれてれており、総数は激減していたらしい。 また、戦後の日本でも大量に使用されたDDTにより、卵の殻が薄くなってしまったことも激減の原因といわれている。 カッショクペリカンは抱卵のときに普通の鳥のように胸のあたりの羽毛を使うのではなく、水掻きのついた足で卵を包み込むように温めるのだという。 つまり、卵の上に親鳥が立っている姿勢で抱卵する形になるので、農薬によって殻が薄くなった卵は、親鳥の体の重みに耐え切れず割れてしまうのである。 そのために数が減り、1970年には絶滅の危機に瀕している種と認定されたのだが、その後DDTが禁止されたために繁殖力も高まり、1985年には絶滅危機品種のリストからもはずされ、今ではその総数も十分回復しているらしい。 野生の動物や野鳥についてちょっと調べるといつも思うのが、人間というのは彼らにとってホントに害にしかならないんだなあということ。 けれど、人間のせいで数が減ってしまったのを、こうしてまた人間が努力して増やしているケースもあるのだと知ると、やっぱり嬉しい。
カッショクペリカンについての参考文献(英語サイト):Brown Pelican by All About Birds DDTの真実(日本語サイト):☆喪われた化合物の名誉のために(1)~DDT~ ←ペリカンって羽を広げるとそんなに大きいんだ!と思ったらポチっと♥ Top▲ |
by mari_ca
| 2007-12-01 01:07
| 鳥
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